WiMAX 2+で下り最大220Mbpsに対応するモバイルWi-Fiルータ第2弾として、WX01が3月5日(木)より発売される。
WiMAX 2+の下り最大220Mbps対応機種としては既にW01が1月30日より発売されており、ユーザとしては『WX01とW01のどちらが良いのか?』という点は気になるところ。
この疑問に対する答え。とまではいかないけれど、WX01とW01で対応する方式の違いによって『どのシーンでは通信速度が出やすいか』を、UQコミュニケーションズが開催した栃木県真岡市でのバスツアーでの説明内容から理解できる。
UQコミュニケーションズが開催した真岡市のバスツアーに関する動画は、YouTubeの動画にて確認できる。
■WX01とW01はどちらがオススメか?
マルチパスに関する説明は
UQコミュニケーションズの要海氏は『どちらもピークレートとしては同じぐらい高速』であると前置きしながら、4×4 MIMOによって下り最大220Mbpsに対応するWX01に関しては特に、マルチパスが無い環境ではあまり速度が出ない。と言う趣旨が解説され、マルチパスが発生しやすい都市部エリアでの利用に適している(通信速度が出やすい)とされている。
マルチパスが作られないことによる通信速度低下の例としては、UQコミュニケーションズが過去に開催したトライアルにて、マルチパスが作られにくい皇居周辺で通信速度が低下したことが紹介されている。
当時のトライアル(2011年7月開催)を紹介する記事は以下。
マルチパスが発生しない皇居周辺で通信速度が低下していたことがレポートされている。
単に速いだけでない、「WiMAX 2」に期待すること (1/2) – ITmedia PC USER
と、いかにもMIMOがうまく働いたと書いているのは、その後、バスが皇居周囲の内堀通りに差しかかると、通信速度が半分程度に落ち込んでしまったからだ。内堀通りは片面が皇居となり、そこには電波を反射するものがない。このため、捕まえられる電波の経路が減り、通信速度が落ちたというわけだ。
ところが、ふたたび交差点に差し掛かりビル群の中に入ろうと30度ほどバスが転回すると、たちまち通信速度が向上し、あっという間に100Mbpsにまで達した。こちらは新たな反射波を捕まえて急速に通信環境が改善したためだ。
これに加えて、UQコミュニケーションズが発表した3月末までのキャリアアグリゲーション対応エリアには、東京/名古屋/大阪など主要都市がエリアに含まれていない。UQコミュニケーションズが説明している通り、WiMAXのトラフィックの多い主要都市でのWiMAX 2+のキャリアアグリゲーション対応については、それ以外のエリアよりも遅くなる可能性が高い。
関連エントリ:UQ、WiMAX 2+キャリアアグリゲーション対応エリア拡大を発表 – 東京/大阪/名古屋は対象外 | shimajiro@mobiler
こういった事情を含めて、下り最大220Mbpsの対応方式(キャリアアグリゲーションか、4×4 MIMOか)という違いだけで見れば、都市部での利用が多い場合はマルチパスによって通信速度が高速化のメリットが大きなWX01を、都市部での利用が多く無い場合は、キャリアアグリゲーションおよびauの4G LTEに対応するW01がオススメ。というのがシンプルな整理かなと思う。
※ただし、端末自体の使い勝手の良し悪しについては不明なので、その点については考慮していない。
なお、UQコミュニケーションズでは、WX01を使って栃木県真岡市で速度測定した結果として、通信速度が下り最大190Mbpsを超える結果を出したことをアピールしており、マルチパス効果が得られる環境であれば、都心エリアでなくても通信速度は高速になりそう。
■WX01のパフォーマンス試験結果(栃木県真岡市)
下り最大220Mbps対応のWX01およびW01については、MVNOのキャンペーンによって既にクレードルセットが1円、キャッシュバック35,400円などの条件で販売がされているので、キャンペーン次第ではかなりお得に入手することができるようになっている。
@nifty WiMAXのキャンペーン(キャッシュバックが35,400円)は以下にて。