旅行や出張で中国(大陸)を訪問する際に悩ましいのが、現地でのインターネット接続手段。ご存知の通り、中国国内のインターネット回線からは原則としてTwitter・FacebookなどのSNSのほか、Googleの提供する各種サービス(Gmail/GoogleMapsなどなど)がブロックされており、利用することができない。
中国国内からこれらのサービスを利用可能にする方法として、VPN経由でアクセスするほか、香港などで販売されているプリペイドSIMカードを国際ローミングで利用する方法が代表的。
このうち、プリペイドSIMカードを国際ローミングで利用する方法に関しては、香港の「中国移動香港」が提供するプリペイドSIMカードで、中国でのローミング利用に適したプリペイドSIMカードが販売されている。
中国移動香港が販売するプリペイドSIMカードのうち、中国大陸でのローミング利用に適しているのは
・4G/3G一咭兩號儲值卡 (4G/3G 1-Card-2-Number Prepaid SIM Card)
→ 中国でのLTE国際ローミングが1日あたり HK$ 48(約700円)、1日1GBで速度制限。
・4G/3G中國國內10日數據卡 (4G/3G China 10-day Data Prepaid SIM Card)
→ 香港・中国で10日間インターネットが利用可能(容量は1.5GBまで)
の二種類。残念ながら前者の「4G/3G一咭兩號儲值卡」については新規の販売が終了しており流通在庫のみ。ただし、2016年3月26日現在、日本のAmazonでも販売されており購入可能。
■4G/3G一咭兩號儲值卡(パッケージ) – 中国の4G LTE国際ローミングがHK$ 48と割安
前述の中国移動香港のプリペイドSIMカードのAmazonでの販売ページは以下より。
【中国移動香港】4G/3G 香港/中国デュアルナンバープリペイドSIM$120 [並行輸入品]
中国移動香港 |
【中国移動香港】4G/3G 中国・香港10日間1.5GBデータプリペイドSIM [並行輸入品]
中国移動香港 |
「中国大陸でも4G LTEローミングが使える回線(SIMカード)」は安価かつカンタンに購入することができるようになった一方で、現地の通信方式や周波数帯をサポートするスマートフォン・モバイルWi-Fiルータで、国内向けにSIMフリー仕様で販売されている機種は限り無く少ない。
※一例を挙げると、SIMフリーのiPhone 6/6 Plus/6s/6s Plusなどの機種が対応してはいる。
そんな中、中国大陸で利用可能・なおかつ販売価格も割安な機種として紹介したいのが、日本国内ではワイモバイルが販売しているモバイルWi-Fiルータ「Battery Wi-Fi MF855」(ZMI製)
■Battery Wi-Fi MF855を中国・深圳で使う
Battery Wi-Fi MF855は、ざっくりと言えば中国向けに販売されているモバイルWi-Fiルータをほぼそのまま日本に向けて販売している。という状態に近く、日本だけでなく中国でも幅広い通信方式・周波数帯をサポートしている。
なおかつ、最初からSIMフリー仕様となっているため「購入から180日以内はSIMロック解除不可」であったり「SIMロック解除すると手数料が発生する」というようなことも心配無用。
Battery Wi-Fi MF855のスペックは以下にて。
■Battery Wi-Fi MF855 製品スペック
バッテリー容量:7,800mAh
連続通信時間:約18.5時間
充電時間:ACアダプタ(1.8A) 約5.5時間、ACアダプタ(1.0A) 約9.5時間
通信速度(LTE):下り最大 112.5Mbps / 上り最大 37.5Mbps
通信速度(3G):下り最大 21Mbps / 上り最大 5.8Mbps
対応周波数(FDD-LTE):B1,B3,B7
対応周波数(TDD-LTE):B39,B40,B41
対応周波数(UMTS):B1,B2,B5,B8
対応周波数(TD-SCDMA):B34,B39
対応周波数(GSM):B2,B3,B5,B8
その他:SIMフリー(発売時点から)
実際にBattery Wi-Fi MF855 + 中国移動香港のプリペイドSIMカードを使ってみると、一切の設定変更なしにインターネット接続(香港ローミング)が利用可能となった。
■Battery Wi-Fi MF855 + 中国移動香港のプリペイドSIMカードでインターネット接続
APN設定や国際ローミングに関する設定を気にせず、SIMカードを差し替えるだけで中国内で思う存分インターネットが利用可能になるのは非常に便利。
※本来であれば「国際ローミング」については有効にする必要があるハズだけれど、設定を有効にしなくても中国移動香港のSIMカードでローミング接続が可能だった。理由は不明。
■中国移動香港のプリペイドSIMカードを入れるだけで利用可能に
国内向けのモバイルWi-Fiルータの多くがディスプレイ搭載、タッチパネル操作に対応している中で、Battery Wi-Fiはディスプレイなし、各種ステータスはLED表示のみ。と、非常に割り切った仕様になっているものの、各種ステータスの確認や設定変更についてはスマートフォン向けの管理ツールが無料で提供されている(GooglePlay)。
※個人的には、モバイルWi-Fiルータの管理ツールの中では良く出来ていると思う。
Battery Wi-Fiは7,600mAhの大容量バッテリを搭載しており、連続通信時間は18.5時間と超長時間。モバイルWi-Fiルータとして利用する分には、バッテリ切れの心配をすることなく丸一日データ通信を利用できる。また、本体で通信を行うだけでなく、USBケーブル経由でスマートフォンを充電することもできるので、旅行や出張の際には非常に心強い一台。
購入方法:本体は10,000円前後 – ワイモバイル契約者なら本体代0円で入手可能
Battery Wi-Fiはワイモバイルの既存契約者(スマホ/PHS/Pocket WiFi)向けに本体価格が0円、月額540円(税込)で通信量1GBまで使えるキャンペーンを開催しており、ワイモバイル契約者であれば契約事務手数料(税別3,000円)のみで入手することができる。
ワイモバイルの公式オンラインストアでのBattery Wi-Fi販売ページは以下より。
Battery Wi-Fi お申し込み | Y!mobile オンラインストア
■Battery Wi-Fi:ワイモバイル既存契約者なら格安で購入・維持可能
Amazonでは平行輸入品と、国内向けにワイモバイルが販売しているものの両方が販売されている。機能的には同じだけれど、国内で問題無く利用できるのはワイモバイル版のみ。
AmazonでのBattery Wi-Fiの販売ページは以下。
SIMフリーモバイルWi-Fiルーター Battery Wi-Fi MF855 7800mAh大容量バッテリー搭載
ZMI |
ZMI Battery Wi-Fi MF855 SIMフリー 4G LTE対応 バッテリー内蔵モバイルルーター 日本語対応版 7800mAh [並行輸入品]
ZMI |
ちなみに、Battery Wi-Fiは中国・深圳にて300-350人民元(約6,000円)程度で販売されているので、ニセモノに注意しながら、現地で購入するというのもありかも。
個人的には、ワイモバイル契約者はキャンペーンで提供されている本体代一括0円のキャンペーンでの購入を、それ以外の方にはAmazonでの単体購入がオススメ。
ワイモバイルオンラインストアでのBattery Wi-Fi紹介は以下にて。
Battery Wi-Fi お申し込み | Y!mobile オンラインストア