総務省は、2016年4月に定めた「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」(以下、ガイドライン)によって禁止されている、スマートフォンの実質0円販売について、抜け穴となっている「週末限定」などでの実質0円販売を禁止する方針と報道されている。
NHKニュースの報道は以下にて。
携帯端末実質0円 「週末限定」なども禁止へ 総務省 | NHKニュース
関係者によりますと、総務省の有識者会議は7日、大手通信会社が販売代理店に支払う奨励金を増額して、週末限定などの実質0円販売につながるようにすることを認めないよう総務省に求める方針です。
また、SIMロック解除を非対応とする期間についても、基本的に「購入から6カ月以内は解除不可」となっている各社のSIMロック解除非対応期間を短縮する方針。SIMロック解除非対応期間については、ソフトバンクがSIMロック解除非対応期間を6カ月→4カ月に短縮する方針と報道(関連エントリ)されている。
また、購入した端末をほかの通信会社で使えないSIMロックについて、購入から半年となっている解除できない期間を短縮する方針も示すことにしています。さらに、格安スマホ事業者が大手通信会社に支払う回線の利用料についても引き下げを求めることにしています。
SIMロック解除可能期間の短縮は、端末代の割賦代金支払を逃れた上で端末を売却する「売り逃げ」に繋がるリスクがあることは理解しているけれど、本体代を一括で支払っている場合に関しては即日SIMロック解除に応じて欲しいというのが個人的な考え。
→ドコモについては、SIMロック解除を行う回線で前回のSIMロック解除から半年間が経過している場合は即日SIMロック解除を受付している。
ガイドラインにより、実質0円販売が厳しく禁止されている一方で、本体価格が一括(ほぼ)0円となる新機種「MONO」がドコモより発売予定となっているほか、タブレット「dtab Compact d-02H」は機種変更時の実質価格がマイナス2.2万円に、また、家電量販店ではワイモバイルなどの通信契約と同時に本体を購入することでSIMフリースマートフォンの本体代を大幅に割引するキャンペーンが開催されており、実質0円を下回る価格でのスマートフォン購入は依然として行われている。
ガイドライン制定後も続いている実質0円(または一括0円)販売については以下エントリにて紹介。
「実質0円禁止」後も続く一括0円・実質0円販売、ガイドラインとその抜け穴 | shimajiro@mobiler
■Y!mobile契約と同時購入でHuawei P9が一括1,111円に
一方で、各種議論の出発点となっている「家計における携帯電話料金の負担軽減」については、個人的に負担が軽減されたと実感することは無い上に、総務省の有識者会議でもあまり重要視されているようには思えない(それよりも、実質0円販売の禁止に注力しているように見える)のは残念なところ。
なお、総務省主催の一連の会議に有識者として出席している野村総合研究所の北 俊一プリンシパルは、携帯電話販売店に向けた有料セミナーにて講演の予定。
パネルディスカッション
感動ショップの作り方
<モデレータ>
北 俊一 氏 野村総合研究所 プリンシパル