とある家電量販店にて、モバイルWi-Fiルータの『305ZT』は『直近3日間での通信量が1GBを超えると通信速度制限の対象外』になるという案内を発見。
305ZTは、11月1日より行われている『CA対応Pocket WiFi使い放題キャンペーン』によって、月間の通信量が7GBを超えた場合の速度制限を解除するための追加料金(500MBごとに500円)が無料になるキャンペーンが行われているのは認識していたけれど、『直近3日間の通信量が1GBを超えた場合』については、従来通り速度制限の対象になる。という認識だった。
『直近3日間で1GBを超えても速度制限対象外』の内容を店頭のスタッフに確認してみると『制限自体はあるけれど、実際には制限が無いようなもの』と、何とも不思議な回答だったので、突っ込んで詳細を確認してみると『直近3日間での通信量が1GBを超えないように、端末側で制御している』という趣旨の説明を受けた。
スタッフの説明によると、通信量が『直近3日間で1GB』に近づくと、接続できるネットワークがワイモバイルのネットワークのみ(SoftBankに繫がらない)に制限され、ワイモバイルのLTE/W-CDMAでの通信分については『直近3日間で1GBを超えると通信速度制限』の対象外になる。という説明だった。
ここで、305ZTが対応するモバイルネットワークを整理すると以下のようになる。
305ZTが対応するモバイルネットワーク
305ZT上の表示 | オペレータ | ネットワーク種別 |
---|---|---|
Y!mobile | SoftBank | AXGP(2.5GHz) |
FDD-LTE(2.1GHz/900MHz) | ||
Y!mobile A | Y!mobile | FDD-LTE(1.7GHz) |
W-CDMA(1.7GHz) |
※『305ZT上の表示』に”Y!mobile”と”Y!mobile A”があることは305ZTのマニュアルにて確認済みだけれど、組み合わせは逆の可能性がある。
店頭スタッフの説明通りであれば、通信量が直近3日間で1GBに近づくと、自動的に接続されるネットワークが”Y!mobile A”(旧イー・モバイルのネットワーク)のみに制限されることで、実質的に『直近3日間で1GB』の速度制限を受けない。という説明になる。
ただし、ワイモバイルの『通信速度の制御について』というページには、すべてのワイモバイルユーザを対象に、直近3日間で通信量が1GBを超えると通信速度の制御を行う場合がある。
とされており、305ZTでの利用に限らず通信サービスの契約上は、3日間で1GBの制限を超えた場合の通信速度制限については制限対象になる『場合がある』と解釈することができる。
「ワイモバイル通信サービス」にご契約いただいたすべてのお客さまに快適なサービスをご利用いただくため、「帯域制御の運用基準に関するガイドライン」に基づき、ご利用料金プランによる低速化とは別途通信速度の制御を行う場合があります。
というわけで、契約上は『直近3日間での通信量が1GBを超えても速度制限の対象にはならない』とは言えないものの、実際には端末側で(?)接続するネットワークを切り替えることによって、直近3日間での通信量が1GBを超えても通信速度制限にはならないように運用がされているのかも。
実際に305ZTを利用しているユーザからは、直近3日間で通信量が1GBを超えても通信速度の制限の対象になっていない。と言う報告もあるので、ワイモバイルの305ZTについては従来のモバイルWi-Fiルータとは異なるルールで、通信速度制限が適用されている可能性があるかもしれない。
実際に305ZTを使って3日間で1GBを超えた通信を行っても通信速度制限の対象になっていない。と報告している方のBlogエントリは以下。
ワイモバイルの最新ルーター「305ZT」には3日間1GB制限がないっぽい: 凛とした揺蕩
というのも、305ZTを契約してから一日に平均1GB前後(3日間で3GB程度)の通信をここ2週間ずっと
続けているものの、未だに通信制限にかかったことがないし、かかる気配も感じられない。
店頭スタッフの説明内容については、多少疑問が残る部分もあるので、説明通りでは無い可能性はあるけれど、305ZTについては『直近3日間で1GBを超えても速度制限がかからない』というのは現時点では正しい情報であるように思う。(一時的なものかもしれないけれど…)
ワイモバイルオンラインストアでの305ZTの商品ページは以下より。