UQコミュニケーションズの提供する『WiMAX』サービスは、初代WiMAXサービスから『通信速度・容量に制限が無い』ことをウリとしており、後継となるWiMAX 2+でも原則として通信速度制限は撤廃されている。
ただし、初代のWiMAXが完全に『通信速度・容量制限なし』となっていたのに対して、WiMAX 2+サービスでは条件つきの『通信速度・容量制限なし』となっているので、その条件を改めて整理。
UQコミュニケーションズのWiMAX 2+に関する通信速度制限は以下より。
速度制限について|UQ WiMAX|超高速モバイルインターネットWiMAX2+
- 課金開始月から26カ月目以降はWiMAX 2+の通信量が7GBを超えると通信速度制限
- ハイスピードプラスエリアモードで『au 4G LTE』の通信量が7GBを超えると通信速度制限
- 直近3日間の通信量が1GBを超えると速度制限をかける場合がある
通信容量:『ハイスピードモード』におけるWiMAX 2+の通信量が7GBを超えた場合
適用条件:課金開始月から26カ月目以降 (課金開始月から25カ月間は制限が適用されない)
制限期間:当月末まで
速度制限:128kbpsに制限
WiMAX 2+サービスは2013年10月から提供が開始されており、2015年1月の時点でこの制限の対象となる利用者はいないけれど、WiMAX 2+サービスの『ハイスピードモード』(WiMAX 2+/WiMAXで通信)は、課金開始月から26カ月目以降になると、月間の通信量が7GBまでに制限される。
おそらく、WiMAX 2+ユーザにとって最も影響の大きい通信速度制限になりそうなのがこの制限で、制限を回避するためには、契約から二年間が経過した時点でWiMAX 2+サービスを一度解約した上で、再度新規契約することをオススメ。
ユーザとしては、いったん解約 ⇒ 再度契約の手間がかかるけれど、WiMAX事業者を乗り換えすれば『新規契約』扱いとなり各種キャンペーンも適用されるので、通信速度制限の観点だけでなく端末代や通信料の割引などの各種キャンペーンが適用されるという点でも、WiMAX 2+は二年ごとに一旦契約解除 ⇒ 再度新規契約を繰り返していくサービスになるのかなと思う。
通信容量:『ハイスピードプラスモード』におけるau 4G LTEの通信量が7GBを超えた場合
制限期間:当月末まで
対象モード:ハイスピードモード、ハイスピードプラスエリアモード
速度制限:128kbpsに制限
2015年1月時点で、唯一有効となっている通信速度制限が『ハイスピードプラスエリアモード』でのau 4G LTEの通信量が7GBを超えた場合の通信速度制限。この通信速度制限は、ハイスピードプラスエリアモードで使うau 4G LTEだけでなく、ハイスピードモードでの『WiMAX 2+』の通信についても適用されるため、この制限が適用されてしまうと、WiMAXだけを使う『ノーリミットモード』に切り替えないと高速通信が利用できなくなる。
ただし、『ハイスピードプラスエリアモード』を使わなければ関係の無い通信速度制限だし、WiMAX 2+対応機種の中にはNAD11のように『ハイスピードプラスエリアモード』に非対応となっている機種もあるので、『ハイスピードプラスエリアモードで使用時は通信量に気をつけて使う』という割とシンプルな対策を行えば問題無いと言える。
通信容量:当日を含まない直近3日間の通信量が1GB
適用条件:2015年4月以降
制限期間:終日
対象モード:WiMAX 2+、au 4G LTE
速度制限:通信速度を終日制限する場合がある
最近ドコモがXi契約者向けに撤廃(関連エントリ)した『直近3日間の通信量が1GBを超えると通信速度制限』は、WiMAX 2+の通信でも2015年4月以降に適用される場合がある。とされている。
この速度制限に関するUQコミュニケーションズのWebサイト上での掲載内容は以下。
また、当日を含まない直近3日間の「WiMAX 2+」「au 4G LTE」の通信量の合計が1GB以上となった場合は、「au 4G LTE」の通信速度を終日制限する場合があります。なお、2015年4月以降は、「WiMAX 2+」通信もこの終日制限の対象となることがあります。
2015年1月時点では関係が無いものの、WiMAX 2+は2015年春より下り最大220Mbpsに高速化、それに伴ってWiMAXサービスは下り最大40Mbs ⇒ 13.3Mbpsに低速化することを考えると、この通信速度制限の厳しさ次第では、WiMAX 2+サービスの魅力が大きく損なわれる可能性もある。
と言うのも、前述の2つの制限と比べると『直近3日間の通信量が1GBを超える』ユーザはWiMAXサービスの利用社にはかなり多いものと思われるので、潜在的にはかなり多くの利用者が通信速度制限の対象となる可能性がありそう。
幸いにも、通信速度制限については『通信速度を終日制限する場合がある』とされており、月間の通信量を元にした前述の通信速度制限(128kbpsに制限)よりも通信速度制限が緩いことも考えられるけれど、具体的にどのような制限になるのか?が見えない点はユーザとしてはやや不安が残る。
特に、通信速度制限の対象となってしまった場合に『逃げの一手』として使えるWiMAXの通信速度が下り最大13.3Mbpsに低下することを近いタイミングで、WiMAX 2+の通信も通信速度制限の対象となることがあるとされているのは気がかり。
WiMAX 2+の速度制限の中で、個人的に最も気がかりなのは(3)の通信速度制限。WiMAX 2+の下り220Mbps化に伴ってWiMAXの通信速度が低下する中で『WiMAX 2+を使わない』とするのは現実的では無く、かなり多くのユーザが潜在的に速度制限の対象となることが考えられるのと、通信速度制限の内容が不明確(速度制限の対象となる”ことがある”)なので、実際にどの程度の制限になるのかが読めないのがその理由。
ただ、この種の制限については実際にはそれほど厳格に適用されないことも考えられるので、実際のところどの程度厳しい制限になるのか?は始まってみないと何とも言えないところ。