携帯電話各社の『直近3日間で1GB』通信速度制限に関するよくある誤解

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ドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルが相次いで制限の緩和を発表した『直近3日間で1GB』を超えた場合の通信速度制限に関するよくある誤解について。
※制限の緩和に伴って『直近3日間で1GB』という表現が適切ではないけれど、便宜上この表現にて。

誤解1:128kpbsに通信速度が制限される

通信量が『直近3日間で1GB』を超えた場合に通信速度が『最大128kbpsに通信速度が制限される』という説明は実は正しくない。

と言うのも、通信速度の制限については各社共に『制限される場合がある』という表現に留められており、通信速度制限の内容は会社ごとに大きく異なる。

■ソフトバンクモバイル『通信速度の制御を実施する場合がある』
ご利用の際に通信制御することがある内容について 個人のお客さまへのお知らせ お知らせ モバイル ソフトバンク

大手3社の中で『直近3日間の通信量が1GBを超えた場合』の通信速度制限を最も厳しく適用していたのはソフトバンクモバイルで、下り通信速度をおおよそ128kbps程度(実際には速度は非公開)に制限していたため、これを以て『通信速度が128kbpsに制限される』と認識しているユーザが多いのかと思う。

ソフトバンクモバイルは、直近3日間の通信量を元に下通信速度制限の緩和が大手3社の中で最も遅くなった上に、制限緩和の対象が基本的に新料金プランの契約者限定で『通信速度制限の緩和』によって新料金プランへの移行を促している。というのは、他社が純粋に通信速度制限の緩和を行ったのと比べると大きな違い。

ソフトバンクモバイルの『直近3日間で1GB』の通信速度制限の緩和については以下エントリにて。
ソフトバンクモバイル、新料金プラン契約者限定で『直近3日間で1GB』の速度制限を撤廃 | shimajiro@mobiler

『直近3日間の通信量』を元にした通信速度制限については、ドコモおよびKDDIも『速度制限を行う場合がある』または『速度制限の対象となる場合がある』としており、表現自体は各社ほぼ一律となっていたものの、実際にはこの2社については極端に通信速度を落とすような制限を行うことは少なく、混雑地域での通信のみ、他の利用者と比べて通信速度が遅くなることがある。というような緩い通信速度制限が行われていた。

直近の動向として、ドコモはXi契約者向けに制限を撤廃、KDDIは制限対象となる閾値を1GB ⇒ 3GBに拡大したため、この2社に関してはもともと厳しい速度制限を行うことが少なかったという点を含めて、『直近3日間の通信量』に基づく速度制限はほぼ無い。と考えて良いのではと思う。

誤解2:UQコミュニケーションズのWiMAX 2+は『直近3日間で3GBを超えると700kbpsに速度制限』

『大手3社』ではないけれど、UQコミュニケーションズもWiMAX 2+およびauの4G LTEの通信速度が『直近3日間で3GB』を超えた場合に、速度制限を行うことを発表。WiMAX 2+使用時の通信速度制限は、4月1日より実施される。

「UQ Flatツープラス ギガ放題」の速度制限について|UQ WiMAX|超高速モバイルインターネットWiMAX2+

ネットワーク混雑回避のため、前日までの直近3日間で「WiMAX 2+」「au 4G LTE」の通信量の合計が3GB以上となった場合、「WiMAX 2+」「au 4G LTE」の通信速度を翌日にかけて制限する場合があります。なお、WiMAX 2+は2015年3月までは速度制限の対象となりません。

WiMAX 2+の通信速度制限についても、前述の大手3社と同様に具体的な通信速度は非公開となっている。

UQコミュニケーションズは、WiMAX 2+の通信速度220Mbpsへの高速化および、通信量制限のない『ギガ放題』プランの発表会の質疑応答の際に、速度制限対象となった際の通信速度の目安として『YouTubeの標準画質は問題無く見られる程度の速度制限で、700kbps程度は出る』という趣旨の発言を行ったため、この際に出た『700kbps』という数字が一人歩きしてしまっているけれど、実際には『700kbpsに通信速度制限を行う』という趣旨のコメントでは無かった。

UQコミュニケーションズが4月1日よりWiMAX 2+の通信向けにも実施する通信速度の制限は『直近3日間の通信量が3GBを超えた場合』であり、この閾値はKDDIが先日緩和した『直近3日間の通信量』と合致している。

LTEフラット | 料金・割引:スマートフォン・携帯電話 | au

※ネットワーク混雑回避のために、直近3日間 (当日を含みません) に3GB以上のご利用があったお客さまの通信速度を終日制限させていただく場合があります。

KDDIで通信速度制限の緩和後、少なくとも現時点は通信速度制限が厳しく行われるようになった。という類いの評価は耳にしていない。(制限条件が緩和された一方で、制限内容が厳しくなったということが無いという意味。)

KDDIの契約者向けの通信速度制限の内容が、そのままUQコミュニケーションズのWiMAX 2+契約者にも適用されると考えるのは多少乱暴ではあるけれど、仮にこの2社の通信速度制限の閾値と内容が同一であるとすれば、UQコミュニケーションズが4月1日以降に実施するWiMAX 2+向けの通信速度制限についても、ユーザに対して著しい影響を及ぼすものではないように思う。(とは言え、このあたりは仮説なので、実際に速度制限が開始されてみないと何とも言えないところ)

そんなわけで、制限内容などなどは誤解されることも少なく無かった『直近3日間の通信速度制限』が、大手3社では緩和されつつあるのはユーザとしては歓迎で、今後も周波数利用効率の改善であったり、それに伴って可能となる通信速度制限の緩和などなどには期待したいところ。