主に訪日外国人向け(あるいは短期滞在向け)のプリペイドSIMカードの選択肢が増えてきたので、カテゴリ別に訪日外国人向けのプリペイドSIMカードのまとめ。
■訪日外国人向けのプリペイドSIMカード(成田空港のAir BICCAMERA)
データ通信専用SIM:2,000円〜3,000円前後の商品が多数
訪日外国人向けのデータ通信手段の中で最もオーソドックスな選択肢と言えるのが、MVNO(など)が発行するデータ通信SIMカードで、販売価格は概ね2,000円〜3,000円程度。
●データ通信専用SIM(主なもの)
SIMカード名称 |
販売価格 (税込) |
有効期間 | データ容量 |
容量超過時 通信速度 |
---|---|---|---|---|
JAPAN TRAVEL SIM | 2,656円 | 30日間 | 1GB | 通信不可 |
4,082円 | 3カ月 | 2GB | 通信不可 | |
Prepaid SIM For JAPAN |
3,726円 | 7日間 | 100MB/日 | 200kbps |
5,346円 | 14日間 | 100MB/日 | 200kbps | |
U-mobile プリペイドSIM |
3,480円 | 15日間 | 200MB/日 | 200kbps |
4,480円 | 30日間 | 200MB/日 | 200kbps | |
Prepaid Data SIM for Japan | 1,922円 | 7日間 | 1GB | 150kbps |
3,002円 | 14日間 | 2GB | 150kbps | |
5,378円 | 30日間 | 5GB | 150kbps |
利用可能なデータ通信量や有効期間によって販売価格が異なり、有効期間が長い(あるいは容量が大きい)ものでは、4,000円〜5,000円以上の価格で販売されているSIMカードもある。
ここで紹介する他のカテゴリのSIMカードと比べると、SIMカードのラインナップが非常に多くなっているので「どの商品が良いのかわかりにくい。」というのも事実。
そんな中でも、通信品質の面でオススメできるのはソフトバンクの販売する「Prepaid SIM for Travel」は、有効期間31日間、データ通信量が1GBで販売価格は2,678円(税込)。
有効期間やデータ通信量については特別秀でているわけではないものの、MNOであるソフトバンクが提供するサービスとなっているので、MVNOのデータ通信速度が悪化しがちな平日お昼時間帯などでも安定した速度でデータ通信が利用できる。
■ソフトバンク「Prepaid SIM for Travel」
ソフトバンクの「Prepaid SIM for Travel」は、各空港にあるソフトバンクのカウンターでも購入できる。ただし、空港 のソフトバンクカウンターでの販売価格は販売価格が通常価格の2倍以上と割高になっているので、ソフトバンクの直営店(渋谷、六本木、グランフロント大阪など)にて購入するか、成田・羽田空港の「Air BICCAMERA」などの取扱店にて購入することをオススメ。
参考までに、成田空港&羽田空港にて購入できるプリペイドSIMカードは以下にて。
成田空港で購入できるプリペイドSIMカードは以下にて。
羽田空港で購入できるプリペイドSIMカードは以下にて。
広告閲覧でデータ通信料が無料!ドコモの「Japan Welcome SIM」
2017年7月より提供が開始されるのが、ドコモが提供する「Japan Welcome SIM」。動画広告の視聴やアンケート回答などを行うことで、高速データ通信のデータ通信量が獲得できるのが大きな特長。
●「Japan Welcome SIM」料金プラン&サービス内容
プラン名 | 販売価格 | 高速データ通信量 | 利用期間 |
---|---|---|---|
プラン0 | 無料 | なし(広告閲覧や追加チャージ購入可能) | 15日間 |
プラン1000 | 1,000円 | ||
プラン1700 | 1,700円 | 500MB |
※2017年9月30日までの申込で、全プラン100MBの高速データ通信量がプレゼントされる。
※「プラン0」は、訪日前に自国で広告動画の閲覧などが必要となる。
■「Japan Welcome SIM」
7月1日から提供が開始される「プラン1000」および「プラン1700」は、SIMカードの購入にそれぞれ1,000円、1,700円の支払いが必要となる。日本への渡航前の広告閲覧および、渡航中の広告閲覧を活用することで料金を完全無料にすることもできる「プラン0」については、10月頃の提供が予定されている。
いずれのプランも、128kbpsでのデータ通信に関しては使い放題となるので「観光中に地図やSNSが閲覧できれば十分で、高速データ通信の容量はそれほど気にしない」という方にはうってつけの選択肢と言える。(高速データ通信を利用するには料金支払または広告閲覧が必要。)
Japan Welcome SIMは主要空港のJAL ABCカウンターにて取扱いされるほか、8月からはドコモショップ博多バスターミナル店でも取扱いがされる。同ショップ以外のドコモショップでの取扱いについてはアナウンスされていない。
「音声通話対応SIM」もわずかに存在
訪日外国人旅行客など、短期滞在向けのSIMカードは大多数がデータ通信専用SIMカードとなっているものの、わずかながら音声通話対応のSIMカードも存在する。2017年6月現在、音声通話が利用可能なプリペイドSIMは以下の2種類。
・日本通信:「PAYG SIM」
・テレコムスクエア:Wi-Ho Prepaid SIM(Y!mobile)
※Wi-Ho Prepaid SIM(Y!mobile)については、正式名称が不明。
日本通信「PAYG SIM」は、60分間の音声通話&3GBのデータ通信が利用できるSIMカード。販売価格が9,980円(税込)と割高なのがネック。ただし、一部販売店では在庫処分的な価格で販売されることもある。
「PAYG SIM」の詳細については以下エントリにて。
テレコムスクエアの「Wi-Ho Prepaid SIM(Y!mobile)」は、テレコムスクエアの空港カウンターにて取扱いされている、Y!mobileのプリペイドSIMカード。
ワイモバイル自身が販売しているわけではなく、取扱いしているのがテレコムスクエアのみとなっているため、いまいち露出が少ない(目立たない)SIMカードとなっているのが少々寂しいところ。
サービス内容は、音声通話が1回10分までで使い放題、データ通信量1GBタイプが5,500円、3GBタイプが7,500円。音声通話を使わない場合は割高と言えるものの、MNOが提供するサービスで音声通話に対応するプリペイドSIM(訪日外国人向け)は同サービスのみ。
「Wi-Ho Prepaid SIM(Y!mobile)」の詳細については以下エントリにて。
音声通話対応のプリペイドSIMカードは、どちらも販売価格が5,000円以上と割高になっている点と、取扱いしているショップが少ない点がネックで、残念ながら「(入手性も含めて)使い勝手の良い音声対応のプリペイドSIMカード」は現時点では存在しない。
モバイルWi-Fiルータとセットで4,980円のプリペイドSIMも
最後に紹介するのは、「プリペイドSIMカード」のみではなく、国内で利用可能なモバイルWi-Fiルータがセットになった「KABUKI WiFi」。秋葉原の「イオシス」店頭にて販売されている。
プリペイドSIMカードの有効期間は利用開始から15日間、データ通信量は1日あたり200MBまでと、プリペイドSIMカード自体のサービススペックに関しては特筆すべき点は無いけれど、「KABUKI WiFi」はモバイルWi-FiルータにプリペイドSIMカードがインストールされた状態で販売されており、Wi-Fiルータの電源を入れるだけですぐにデータ通信が利用可能になる点が大きな特長。(APN設定やアクティベーション操作が不要。)
■プリペイドSIMカードセットで実売価格4,980円(税込)のKABUKI WiFi
ただし、モバイルWi-Fiルータ自体は4G LTEに非対応であるなど、Wi-Fiルータ自体のスペックが古く、力不足である点は否めず、「手元にSIMフリー端末が無いけれど日本での通信手段が必要」というケースで役立つかも。という感じ。