WiMAXやWiMAX 2+を提供するUQコミュニケーションズは、KDDIの子会社であり「UQ mobile」ブランドでサービスを展開するKDDIバリューイネーブラーを買収することを発表。両社の合併は2015年10月1日より有効となる。KDDIバリューイネーブラーは2014年8月18日に設立されたため、約1年間で買収が発表された形。
UQコミュニケーションズのお知らせは以下より。
合併に関するお知らせ | UQ WiMAX|超高速モバイルインターネットWiMAX2+
UQコミュニケーションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:野坂章雄、以下UQ)とKDDIバリューイネイブラー株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:菱岡弘、以下KDDIバリューイネイブラー)は、2015 年10月1日(予定)を効力発生日として合併することをお知らせいたします。
UQコミュニケーションズおよびKDDIバリューイネーブラーは共に「UQ」ブランドでサービスを展開していたものの、両社のサービス的な連携はこれまで皆無で、また「UQ」ブランドでありながらKDDIバリューイネーブラーの提供するサービスは「速度制限ナシ・容量制限なし」が特長(であった)WiMAX系のサービスとは異なり、容量制限または速度制限ありのサービスが提供されていた。
■UQ mobileの料金プラン
KDDIバリューイネーブラーは単純に「ドコモ系のMVNOに対抗するためのMVNO」として設立されたのではなく、社名に「イネーブラー」が含まれているようにMVNE(Mobile Virtual Network Enabler)として、パートナーとなるKDDI系のMVNOを獲得するのが本来の役割であったが、結果的にはKDDIバリューイネーブラーをMVNEとして参入したMVNOは無い。
さらに、KDDIバリューイネーブラーよりも先にKDDI系のMVNOとしてサービスを展開していた「mineo」(ケイ・オプティコム)は、2015年9月1日よりドコモのMVNOサービスも提供を開始予定。KDDIバリューイネーブラーが市場参入した2014年12月の時点より、KDDI系のMVNOの市場シェアは低下しているものと予想される。
UQコミュニケーションズおよびKDDIバリューイネーブラーの合併による既存サービスの提供終了などは無いことがプレスリリースでも発表されているので、両社サービスを利用中のユーザはこれまで通り利用可能。
なお、現在両社が提供中のサービスについては、引き続き継続してご利用いただけます。
とは言え、UQコミュニケーションズがKDDIバリューイネーブラーを吸収合併することによってユーザに対してより良いサービスが提供できるようになるとは特に思えず、KDDIバリューイネーブラーの展開が行き詰まったので「UQブランドを統合する」という体でUQコミュニケーションズが買収するという形をとったのかなと思う。