台北駅↔桃園空港を結ぶ「桃園空港MRT」の乗車レポート、空港地下鉄と空港バスはどちらが便利?を比較

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桃園空港と台北駅を結ぶ地下鉄「桃園機場捷運」(以下、桃園空港MRT)に乗車してみたのでレポート。後半部分では台北駅↔桃園空港間のアクセスとして、桃園空港MRTとバスのどちらが使いやすいか?などなどを考察。

桃園空港MRT:始発・終電・時刻表

まずは桃園空港MRTの始発・終電・時刻表に関する情報。

始発電車は、台北駅→桃園空港方面の台北駅発が06:00(直達車)で、桃園空港第一ターミナルに06:36着、第二ターミナルに06:38に到着する。

桃園空港→台北駅方面の始発電車は桃園空港第二ターミナル発が06:12(第一ターミナル06:14)、台北駅着は06:49となる。

台北駅→桃園空港の時刻表は以下にて。

■時刻表(台北駅→桃園空港)
時刻表(台北駅→空港)

桃園空港→台北駅の時刻表は以下にて。

■時刻表(桃園空港→台北駅)
時刻表(桃園空港→台北駅)

直達車の終電は、台北駅→桃園空港方面の台北駅発が23:00で、桃園空港着は第一ターミナルが23:38。第二ターミナルの到着時間は23:39。桃園空港→台北駅方面の終電は第二ターミナル発が22:42(第一ターミナル22:44発)で、台北駅着は23:20。

なお、終電時刻は直達車よりも普通車の方が遅く設定されているので、所要時間が延びても構わない。という場合は普通車を選択するのもあり。
※時間によっては、普通車しか選択肢が無くなるケースもありそう。

■桃園空港MRT:終電
170930_TaoyuanMRT.png

その他時刻表については桃園空港MRTのWebサイトに記載されている。
(普通車については「平均15分間隔」としか記載されておらず、詳細な時刻表は公開されていない。)

桃園捷運 > 乘車指南 > 時刻表 > 直達車(往機場)

桃園空港MRTは24時間運行ではないため、桃園空港を深夜・早朝に出発するLCCのフライトには利用できない。桃園空港MRTの始発電車で台北駅→桃園空港へと移動した場合でも、桃園空港着が06:40前後となり、駅到着後に空港ターミナルの出発フロアまで移動することを考えると、事前にWebチェックインを済ませるなどの特別な対応をとらない限り、桃園空港MRTの始発電車で乗れるフライトは08:00以降のフライトと考えておいた方がベター。

実際に桃園空港MRTの始発電車に乗って台北駅→桃園空港を移動してみたところ、桃園空港を08:15に出発するフライトに搭乗することができた。

台北駅↔桃園空港を深夜早朝にアクセスする場合の情報については以下エントリにまとめている。

深夜早朝に台北駅-桃園空港を移動する方法まとめ - 深夜早朝バス時刻表やタクシー相場など
羽田 - 台北(桃園)の深夜・早朝にLCCのフライトが増えているので、深夜・早朝に台北 - 桃園空港を移動する方法のまとめ。 2017年3月から営業を開始した「桃園空港MRT」は、台北駅の始発が06:00(桃園空港着が06:35前後)となっているため、LCCの深夜早朝のフラ...

桃園空港MRT:乗り方/降り方

桃園空港MRTの乗り方はカンタンで、通常の台北市内の地下鉄と同様に乗車駅の改札をEasyCard(悠遊卡)やiPASS(一卡通)、などの交通系ICカードでタッチし、降りる駅の改札でも同様に改札に交通系ICカードをかざして改札を通過すればok。交通系ICカードがない場合は、駅の券売機にて乗車券を購入することも可能。台北市内の地下鉄と同じ扱いになるので、座席の事前指定などはできない。

■駅に設置されている乗車券販売機・ICカードチャージ機
駅に設置されている乗車券販売機・ICカードチャージ機

■悠遊卡/iPASS(一卡通)/HappyCash(有銭卡)が利用可能
悠遊卡/iPASS(一卡通)/HappyCash(有銭卡)が利用可能

■桃園空港MRT:運賃表
桃園空港MRT:運賃表

運賃は直達車(急行)でも普通車(各駅停車)でも同額。通常運賃は桃園空港↔台北駅が160台湾ドル(約600円)。

既に購入済みの悠遊卡(正確にはバンド部分に悠遊卡が搭載されたZenWatch 2)が手元にあったので、改札前に設置されていた残高確認用のターミナルで残高確認をした上で改札を通過。なお、残高確認用ターミナルは日本語表示にも設定できる。

■改札前に残高確認ターミナルが設置されている
残高確認ターミナルが設置されている

桃園空港→台北駅への移動は直達車/普通車の乗り間違えに注意

桃園空港MRTで桃園空港→台北駅を移動する際、急行列車にあたる「直達車」と、各駅停車にあたる「普通車」が同じホームを利用するため、間違えないように注意が必要。

車種(直達者/普通者)を間違えたところで、行き先が異なるわけではないけれど、台北駅までの所要時間は直達車が38分・普通車が47分となっており、直達車の方が所要時間が短い。

直達車と普通車を見分ける最もカンタンな方法は車両の色。直達車の色は紫をベースにしたカラーリング。普通車はブルー。また、直達車は車両に「直達車」とかかれているので、注意して確認すれば間違える心配はそれほどない。

■桃園空港MRT「直達車」
桃園空港MRT「直達車」

なお、台北駅は直達車と普通車でホームがわかれているので、ホームを間違えなければ乗る電車を間違える心配は無い。

■台北駅:直達車と普通車でホームがわかれている
台北駅:直達車と普通車でホームがわかれている

車内設備・座席の紹介

桃園空港MRTの座席(直達車)は、2席 * 2列の配列。

■桃園空港MRT「直達車」座席
桃園空港MRT「直達車」座席
桃園空港MRT「直達車」座席

各車両の最前列の席は、他の座席と比べて若干狭くなっている点に注意。

■最前列の座席は狭くなっている
最前列の座席は狭い

空港に乗り入れする路線だけあり、スーツケース置き場が各車両に用意されている。ただし、スーツケース置き場のスペースが十分あるようには思えないので、混雑しているタイミングではスーツケース置き場を利用することができないかも。。

■スーツケース置き場
スーツケース置き場

■列車の運行状況がわかる
列車の運行状況がわかる

また、前述の通り事前予約や座席指定などは行えないため、混雑していると座席に座れないこともある点は注意。

無料インターネット接続サービスあり、携帯電話ネットワークも快適

桃園空港MRTの車内では、無料のインターネット接続サービス「TyMetro Wi-Fi」が利用可能。

今回は無料のWi-Fiサービスは遣わずに、スマートフォン + モバイルネットワークの組み合わせで、桃園空港MRTで桃園国際空港→台北駅への移動中にFacebookのビデオ通話を行ってみたけれど、移動中に電波が途切れたり動画の画質が悪くなることもなく、一定品質以上のデータ通信が継続できた。

参考までに、使用したスマートフォンはHUAWEI Mate 9、使用した回線は現地の通信事業者「台灣大哥大」(台湾モバイル)のプリペイドSIMカード。

桃園空港MRT「台北駅」は「台北駅」からちょっと遠い

桃園空港MRTの「台北駅」は、台鉄・高鐵・台北MRT(信義線、板南線)からはやや離れた距離にある。

台北駅付近の地図をざっくりと解説つきで紹介するとこんな感じ。

■台北駅付近の地図
台北駅付近の地図

桃園空港MRT「台北駅」は、台北駅の中心部の北西側、旧國光客運バスターミナル(台北西駅A棟・B棟)の裏手にあり、台鐵・高鐵・台北MRTとの乗り換えには多めにみて約10分〜約15分程度の時間を見ておいた方が無難。特に、大きなスーツケースなどを持っての移動時には所要時間が長くなる可能性を考慮しておいたほうがベター。

■桃園空港MRT「台北駅」(市民大道側から撮影)
桃園空港MRT「台北駅」(市民大道側から撮影)

まとめ:桃園空港MRTとバスはどちらが便利?

●桃園空港MRT/國光客運バス1819系の比較

桃園MRT
國光1819バス
所要時間 直達車:38分
普通車:47分
55分
運賃 160元 125元
支払方法 ・悠遊卡
・一卡通
・HappyCash
・乗車券を現金購入
・悠遊卡
・一卡通
発着本数 直達車:15分毎に1本 日中:10〜20分毎に1本
深夜・早朝運行 なし あり(24時間運行)
車内Wi-Fiの有無 あり 一部車両にあり
車内USB充電器の有無 なし 一部車両にあり
大型荷物 車両内に収納可能 バス車両下部に収納
インタウンチェックイン 対応(出発3時間前まで) 非対応
座席 自由席
(混雑していると着席できない可能性あり)
座席定員制
(必ず着席できる)

■桃園空港MRT開業前から代表的な空港アクセス、國光客運の1819系

桃園空港MRTは、直達車での台北市内↔桃園空港の所要時間が40分以下となっており、台北駅までバスで移動するのと比較して非常に短い時間で台北市内↔桃園空港を移動できるように思えるけれど、実際には桃園空港の到着フロアから駅プラットフォームへの移動と、台北駅で電車を降りてから地上や乗り換えのための移動を含めて考えると、トータルでの所要時間は意外と長い。というのが率直な印象。

実際に台北駅→桃園空港の始発(直達車)で移動してみたところ、06:00に台北駅を出た電車が桃園空港第二ターミナルに到着したのはほぼ定刻の06:38。その後、空港ターミナルの出発フロアに到着したのは06:47だったので、出発フロアまでの移動に約10分が必要となった。
→このときはスーツケースを持たない移動だったので、スーツケースを持った移動にはもう少し余裕を見た方が良いかも。

前述の通り、桃園空港MRTの台北駅は台北駅(台鉄・高鐵・台北MRT)から少し離れた位置にあることもあって「電車に乗っている時間」(直達車で38分)以外に必要となる時間が長い印象。

桃園空港MRTが開業する前から、台北駅↔桃園空港間の移動手段として代表的な「國光客運」の1819系のバスの所要時間は約55分間とされており、桃園空港MRTと比べると所要時間は長い。

ただし、実際に國光客運の1819系のバスを利用してみると、桃園空港→台北駅と台北駅→桃園空港の所要時間は異なっており、都心部→郊外への移動になる台北駅→桃園空港は道路が空いていることが多い&停車するバス停が少ないために、同じ1819系のバスでも上り方面にあたる桃園空港→台北駅と比べて短い時間で到着できる。(道路が空いていれば、約50分間で到着できる)

■國光客運:台北駅↔桃園空港(1819系)の停車バス停
國光客運:台北駅↔桃園空港(1819系)

國光客運の1819系は、桃園空港→台北駅方面の移動で利用すると、高速道路を降りてから台北市内のいくつかのバス停を回っている間の時間が長いので、特に桃園空港→台北駅方面は所要時間が長くなる。よって、個人的には桃園空港→台北駅への移動に関しては桃園空港MRTの方が利便性が高いかと思う。

ただし、台北駅→桃園空港間の移動の利便性については、桃園空港MRTも國光客運1819系などのバスの利用についてもそれほど大きな差は無いように思えるので、個人的には「どちらもだいたい同じ」という印象。

桃園空港MRTのメリットは「定時制」で、出発/到着時間がほぼ正確という点は心強いけれど、桃園空港↔台北駅間の所要時間が劇的に短くなるというほどのものでは無いし、場合によっては着席できないなどのデメリットは認識しておく必要がある。(とは言え、繁忙期以外はそれほど混雑しない気がするけれど…)

反対に、國光客運1819系のデメリットは「座席定員制」であるため、バスが満席になると乗車できない点で、乗客の数に対してバスの本数が少ない時間帯では、バスに乗ることができない可能性も発生ある。

特に、LCCなどのフライトで桃園空港を深夜に到着した場合、台北市内に向かうバスは乗客が多数なのに対して、バスの本数が少なくなるため何本かバスを見送ることがある。というような話は耳にしたことがあるので、深夜時間帯の桃園空港→台北駅への移動の際は要注意。反対に、台北駅→桃園空港間の移動については國光客運の1819系バスが深夜・早朝時間帯に極端に混雑するようなことは経験が無い。

そんなわけで「定時制」を重視するなら桃園空港MRTを利用するのが確実だし、定時制よりも交通費を節約したい場合は國光客運1819系のバスを利用するのもアリ。桃園空港MRTが開業したことによって、両者のサービスがより改善していくと良いなと。

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