日本国内のMobikeが「使いものにならない」と感じる理由

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日本国内にも参入したシェアバイク「Mobike」を、札幌と福岡で使ってみて感じたことのまとめ。

現時点では「使いものにならない」

結論から言えば、日本国内で提供されている「Mobike」のサービスを現時点で評価するのであれば「使いものにならない。」というのが率直な感想。

Mobikeの日本国内向けサービスは、2017年8月に札幌市で、2017年12月に福岡市でサービスを提供している。(札幌市のサービスは2017年12月より冬期休業中。)

札幌市・福岡市共に大都市ではあるものの、両都市の中心部はMobikeのサービスエリアに含まれておらず、中心部ではサービスを利用することができない。

札幌市(現在は冬期休業中)では、交通の拠点である「札幌駅」から約2kmのほど離れたエリアにポートが設置されており、市内中心部でMobikeを見かけた方はほとんど居ないのではと思う。
→Mobikeの利用可能エリアはJR桑園駅〜琴似駅、地下鉄東西線の西18丁目から琴似駅間・宮の森エリアで、札幌駅中心部からは離れている。

■札幌市内の「Mobike」提供エリア

また、2018年2月現在サービスが提供中の福岡市に関しても、提供エリア「シーサイドももち」などを含む百道エリアで、中心部の博多駅からはバスで約30分ほどの距離にある。

このため、出張や旅行などなどで福岡市の中心部である博多駅・天神エリアを訪れたとしても、Mobikeを見かけることはまず無い。
(実際に、2018年1月の滞在でも市内中心部でMobikeを見かけることは無かった。)

加えて、サービス提供エリアを実際に訪問してみると、公共交通機関+徒歩で移動している人はかなり少なく、基本的にはクルマで移動するエリアと言える。

■福岡市内のMobike
福岡市内のMobike

このため、Mobikeの提供エリアであっても、Mobikeを使って移動する市民を見かけることは無かった。

札幌市・福岡市共に中心部でサービスが提供されていないこともあって、実際にMobikeのサービスを日本で使ってみた、または見かけたという方は極めて少ないのではと思う。

アプリからポートが探しにくい・ポートの位置が間違っている

では、(国内の)Mobikeの利用者をほとんど見かけないけど、使ってみれば使いやすいサービスと言えるか?と言うと、残念ながらそんなことはない。

福岡市内でポートが設置されているハズの「グッデイ姪浜店」を訪問してみると、実際には「Mobikeの駐輪場」とされるエリアは用意されておらず、「駐輪場」と書かれた標示があるのみだった。

■グッデイ姪浜店
グッデイ姪浜店
グッデイ姪浜店

「グッデイ姪浜店」とは反対に、一部のポートには「Mobike駐輪場」と書かれた専用の駐輪場が用意されたポートもあり、「専用駐輪場」と書かれていないグッデイ姪浜店の駐輪場にMobikeを駐輪して問題が無いのか?はイマイチ判断がつかなかった。(おそらく問題は無いと思うけれど…。)

■「Mobike駐輪場」
「Mobike駐輪場」

福岡市内でレンタルしたMobikeを、ヒルトン福岡シーホークにある(とされる)ポートで返却しようと、ヒルトン福岡シーホークまで移動してみたところ、アプリ上「ポートがある」とされた場所にはポートが見つからなかった。

■「ヒルトン福岡シーホーク」のポートが見つからない
「ヒルトン福岡シーホーク」のポートが見つからない 
「ヒルトン福岡シーホーク」のポートが見つからない

おかしいなぁ…と思って近隣を探してみると、自転車駐輪場らしきエリアを発見。

該当の駐輪場には「ホテルの自転車専用」というメッセージが掲示されていたものの、付近にはこの場所以外に自転車駐輪場が見当たらなかったので、迷いつつもここでMobikeを返却することに。(近隣にスタッフが居れば確認したけれど、スタッフも居なかった…。)
→その後、Mobikeからペナルティなどなどは特に無かったので、問題が無かったものと理解している。

■ヒルトン福岡シーホークの駐輪場
「ヒルトン福岡シーホーク」の駐輪場に返却

類似の事例は、福岡よりも先にサービスが開始された札幌市内でも発生しており、アプリ上は「ポートがある」とされている建物は一般住宅で、実際にポートがあるお店(コンビニ)は道路1本向こうだった。というケースがあった。

■「ポートがある」とされた建物が一般住宅だった
「ポートがある」とされた建物が一般住宅だった

■実際にポートがあったのは、道路1本向こうのコンビニ
実際にポートがあったのは、道路1本向こうのコンビニ

「一般住宅にポートが設置される」というケースは、東京都内を中心に展開しているドコモ・バイクシェアなどのサービスでは全く無いわけではないので、当初は「住宅内にポートが設置されている」と思いこんで、該当の一般住宅の駐輪場エリアをウロウロしていたので、通りかかった住民にはかなり不審な目で見られたように思う。

Mobikeの「ポートの具体的な位置がわかりにくい」という問題は、ポートが設置されている建物や住所に関する情報が一切表示されず、ポートを示す「P」という表示だけが、ポートに関する情報として表示されることが問題と思う。

加えて、Mobikeのアプリ上で目的のエリアにポートがあるかをチェックしようと、アプリ上で地図の表示エリアをスクロールしていくと、勝手にズームインする仕様になっている。
Android版のアプリでは2月11日(日)時点で、この仕様(?)が修正されているのを確認。iOSは未確認

このため「来週の福岡出張でMobikeが使えるポートを探そう。」と思って探そうとすると、かなりストレスを感じる。

ポートの位置が誤って登録されている、またはポート情報がアプリ上から確認し難いという仕様は、それほど修正が大変な問題では無いだろうし、いずれ改善されるハズ…。

と思っていたけれど、少なくとも日本国内で使う限り、これらの仕様が2017年8月の札幌市でのサービス開始から改善されているようには見えない。

Mobikeは「ポート整備をしたくない」が本音?

・ポートの位置情報が誤って登録されている(かつ、修正されない)
・ポートに関する詳細な情報(建物名など)が確認できない
・地図が勝手にズームインする仕様上、アプリでポートが探しにくい→修正済み

日本国内で使う限り、上記の問題が解決されないことを踏まえて考えると、もともと「ドックレス型」(専用の駐輪ポート不要)をウリとしていたMobikeとしては、指定のポートでレンタル/返却を行う「ポート型」のサービスを本気で取り組む気が無いようにも思える。

とは言え、「ポートを準備せずにどこでも好きな場所で乗り捨てられる」というルールでシェアバイクを提供してしまえば、迷惑駐輪を引き起こすことは明らかで、各自治体としては「駐輪ポートを用意しないシェアバイクは受け入れない。」というのが基本的なスタンスと予想される。

■博多駅付近の「自転車放置禁止」の看板
博多駅付近の「自転車放置禁止」の看板

このため、Mobikeとしては本気でポートを整備するつもりは無いけれど、「Mobike専用ポートを用意している」というアリバイ作りのために、いくつかのポートを用意しているだけのようにも感じる。

ドコモ・バイクシェアは使いやすい…わけではない

日本国内におけるMobikeが「現時点では使いものにならない。」としたけれど、とは言え都内7区などで提供されているドコモ・バイクシェア系のサービスが洗練されていて使いやすいというわけではない。

ドコモ・バイクシェアのサービスの登録時・各種設定変更時などに操作が必要になるWebサイトの使い勝手はかなりイマイチで、直感的に使いやすいサービスとは言い難い。

なおかつ、東京エリア(都内7区)にて提供されているサービスの登録情報を元に、他エリア(例えば横浜、仙台、広島など)で自転車をレンタルすることはできず、サービスを利用するエリア毎にサービス登録が必要になるなど、各地のサービスが完全に「同じシステムを利用する別サービス」という位置づけになっている。

これに対して、Mobikeのサービスは(いまのところ)1つのアカウントを世界各地で使うことが可能。日本国内向けにもMobikeが提供されたことで、日本の電話番号+クレジットカード情報でもMobikeが利用できるようになったことは、中国大陸でサービスを利用する方にとっては嬉しい。

シェアバイク「Mobike」は世界共通サービス、日本アカウントでの海外利用ok!

それでも、ドコモ・バイクシェアが提供するサービスでは、専用アプリやWebサイト上で確認できるポート情報については、住所・建物名・ポートの様子(写真付き)がアプリやWebサイトにて確認できるため、自転車をレンタル/返却するためのポートは見つけやすい。

■ドコモ・バイクシェアの公式アプリ内に表示されるポート情報(画像つき)
ドコモ・バイクシェアの公式アプリ内に表示されるポート情報(画像つき)

また、GoogleMaps上にドコモ・バイクシェアのポートが表示されるようになっているため、旅行や出張時の移動計画を立てる際にも、GoogleMapで地図を確認しながらポートを確認できるのは便利。
※ただし、ポート情報はかなりズームしないと表示されない。また、ドコモ・バイクシェアのサービスでも東京都内以外は表示されない。

■GoogleMaps上にドコモ・バイクシェアのポートが表示される
GoogleMap上にドコモ・バイクシェアのポートが表示

Mobike:福岡市中心部でのサービス展開なるか?

そんなわけで、国内でのサービスについてはエリア面・サービス仕様面でいまのところ「使いものにならない」と感じるMobikeだけれど、福岡市が市内中心部を含むエリアでのシェアサイクル事業の事業者を公募しており、事業者にモバイク・ジャパンが選ばれれば、2018年4月中・下旬には市内中心部を含むエリアでシェアバイク事業が展開可能となる。

福岡市のシェアサイクル事業を行うのがMobikeと決定しているわけではないけれど、モバイク・ジャパンとしては本社の所在地であり「最初にサービスを提供開始する」としていた福岡市中心部への展開は何としても実現したい。という想いがありそう。

福岡市内中心部でMobikeが提供可能となれば、アプリ上のサービスの使い勝手云々はさておき「使ってみたい」と思う利用者が増えることは明らかで、福岡市中心部でMobikeがスタートすれば、やっと「需要があるエリアでサービスを提供する」準備が整うので、利用者が増加した後に「ポート型」を前提としたサービスの改善にも期待したいところ。